GACKTさんの「NISA」をめぐる発言が、SNSで大きな話題になっています。
「NISAに投資したいとも思わない」「NISAの利益が生まれる構造を教えて」、さらに「NISAの主要株って何?」という趣旨の発言もあり、「NISAを投資商品だと思っているのでは?」という指摘が相次ぎました。
ただし、今回拡散しているのは最近収録された発言ではありません。元になった動画はYouTubeチャンネル「DROPOUT ドロップアウトした冒険者たち」が2026年1月16日に公開したもの。その一部が9月下旬にXで切り抜かれ、再び注目を集めました。
GACKTのNISA発言はなぜ話題になった?
動画では自身の仕事の多くが現在は投資だと説明。その流れでNISAについて話題が及ぶと、NISAに対して否定的な考えを示しました。
特に注目されたのが「NISAに投資する」「NISAの利益が生まれる構造」「NISAに預ける」「NISAの主要株」といった表現です。
結論:NISAは「投資商品」ではない
NISAは株や投資信託のような投資商品ではありません。正式名称は「少額投資非課税制度」。簡単にいえば、投資で得た利益を一定の範囲で非課税にする仕組みです。
通常、株式や投資信託などの売却益や配当・分配金には原則20.315%の税金がかかります。NISA口座で対象商品を購入した場合、その利益が非課税になります。
NISA=投資先ではなく、投資するときに利用できる非課税制度ということです。
「NISAに投資する」は正確には少し違う
日常会話では「NISAやってる」「NISAに投資してる」と言うこともありますが、実際に投資する対象は個別株、投資信託、ETFなどです。その商品を「NISA口座で購入する」というのが正確です。
「NISAの主要株」は存在する?
NISAそのものに主要株はありません。NISAは制度なので、中に入っている銘柄が全員共通というわけではないからです。
一方、NISA口座で購入する投資信託には「主要構成銘柄」があります。たとえばS&P500連動型の商品なら、多数の米国企業の株式を組み入れて指数への連動を目指します。「投資信託の主要構成銘柄」は存在しますが、「NISAの主要株」は存在しません。
では「NISAの利益」はどこから生まれる?
利益を生み出しているのはNISAではなく、NISAで買った金融商品です。
個別株の場合
企業が事業を行い、企業価値や業績への期待が高まれば株価が上昇する可能性があります。また、企業が利益の一部を株主へ配当することもあります。NISAは対象となる売却益や配当などを非課税にする制度です。
投資信託の場合
投資家から集めた資金を多数の株式や債券などに投資します。投資先が値上がりすれば基準価額が上昇する可能性がある一方、値下がりすれば元本割れすることもあります。「NISAだからお金が増える」わけではありません。
GACKTの発言は全部間違いなのか?
「NISAという制度」と「投資商品」を同じもののように扱った表現は、金融庁が説明する制度の仕組みとは一致しません。
一方で、「仕組みを理解せずに投資するのは危険」という考え方自体は重要です。NISAを利用しても元本が保証されるわけではありません。何に投資しているのか、リスクはどの程度なのかを理解する必要があります。
2026年現在のNISAはどういう制度?
2024年からのNISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円で、併用すると年間最大360万円。非課税保有限度額は合計1,800万円で、うち成長投資枠は最大1,200万円です。非課税保有期間は無期限です。
NISAにもデメリットはある
NISAで購入した商品も値下がりします。またNISA口座で生じた損失は、課税口座の利益との損益通算や損失の繰越控除ができません。「NISA=損をしない制度」ではありません。
過去の「SPINDLE」も再び話題に
今回のSNS上の反応では、GACKTさんが過去に関わった暗号資産「SPINDLE(スピンドル)」に触れる声も出ています。GACKTさんは2017年にプロジェクトへの参加を公表し、公式イベントでは「SPINDLE Chief Strategist」と紹介されました。
一方、過去に報じられた売却をめぐる説については本人が否定しています。過去のSPINDLEをめぐる話と、今回のNISA発言の正確性は分けて考える必要があります。
「とりあえずNISA」は本当にダメ?
NISAを始めること自体が問題なのではありません。確認すべきなのは「何の商品を買っているか」「どこに投資しているか」「手数料はいくらか」「どの程度値下がりする可能性があるか」「いつ使う予定のお金なのか」です。
NISAは税制上の「入れ物」。運用結果を決めるのは、その中に何を入れるかです。
まとめ
今回話題になったGACKTさんの動画は、2026年9月に新しく収録されたものではなく、1月16日に公開された動画が再拡散されたものです。
「NISAの主要株」「NISAの利益」といった表現は、現在のNISA制度の仕組みとは一致しません。NISAは金融商品ではなく、株式や投資信託などから得られる利益を非課税にする制度だからです。
一方、「仕組みを理解しないまま投資するべきではない」という問題提起は重要です。「NISAをやっているか」ではなく、「NISAを使って何に投資しているのか」を理解することが大切です。
※本記事は2026年10月6日時点で確認できる公開情報をもとに作成しています。投資判断は自身の資産状況や目的を踏まえて行う必要があります。







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